(敬称略)

各企画案内

■プレカンファレンス

「VRに惑わされない『ひきこもり教育・学習を加速する』バーチャル空間の使い方」

VR機器やスマートフォンまで,多様なデバイスから利用できるバーチャルSNS「cluster (クラスター)」。 リアル空間での接触に困難を抱える昨今,増えているのは「バーチャル勉強会」「バーチャル学会」といった学習や教育の場としての利用です。「VR」という 単語にも手垢のついた現在「なんか先端的なイメージだけど,まだまだ使えないんでしょ」そんな印象を覆すような事例をご紹介します。


■全体会

開会挨拶:新関三希代(PCC実行委員長 同志社大学副学長・教育支援機構長)
開催校挨拶:植木朝子(同志社大学学長)
主催者挨拶及び趣旨説明:若林靖永(CIEC会長理事 京都大学)
司会:宿久洋 (同志社大学)


■基調講演

今回のPCカンファレンスのテーマは,SDGsやAIなどのように大きな未来変革が求められるなか,未来を担う人づくりのためにはこれまでにない産業界と大学等学校が協力共同して,新たな教育プログラムや教材,学習環境を開発・提供することが求められるという点に注目して,「産学共同で切り開くこれからの教育・学習」となりました。これに関連した基調講演を,データサイエンス教育とビジネススクールでの教育プログラムに関連して,お二方に講演いただきます。

基調講演1

「データサイエンス教育における産学共同研究」
河本薫(滋賀大学データサイエンス学部教授)

基調講演2

「産学共同から生まれる新しい教育の挑戦とその課題」
若林靖永(京都大学経営管理大学院経営研究センター長・教授,CIEC会長理事)


■シンポジウム1

「産学共同による教育実践の課題とその解決法」

「産学共同で切り開くこれからの教育・学習」という2020PCCのテーマをふまえ,これに関連した基調講演として,データサイエンス教育とビジネススクールでの教育プログラムに関連してお二人の先生に講演をいただきます。本シンポジウムでは,その講演を受けて,具体的に,産学共同による教育実践の課題を明確にし,それをどのように解決していくかを探るための討論の場とします。

パネリスト
  • 河本薫(滋賀大学データサイエンス学部教授)
  • 若林靖永(京都大学経営管理大学院経営研究センター長・教授、CIEC会長理事)

指定討論者:宿久 洋(同志社大学)
司会:中村泰之(名古屋大学情報学研究科准教授,CIEC副会長理事)


■シンポジウム2

検証「新型コロナ」休校! そのとき学校はどう動いたか
-新たな学びの場の構築と充実-

今春,新型ウイルスが日本中を襲い,とりわけ教育の現場では休校, 新学期開始の繰り下げなどの対策に追われた。働き方ではテレワークが推奨されるなか,学習の機会の確保という観点から学校教育に おいても従来の学習の場の代替というだけでなく,学び方の新たな地平を開く必要に迫られた。このセミナーでは,今春,各学校がどのように動いたかを検証し,これからのオンライン学習・教材などの構築と充実について議論したい。

パネリスト
  • 斎藤勝(帝京平成大学)
  • 平田義隆(京都女子高等学校)
  • 吉田賢史(早稲田大学高等学院)

司会:武沢護(早稲田大学大学院・高等学院)


■セミナー1

「CIEC会誌『コンピュータ&エデュケーション』に採択されるために-研究と論文の質をいかに高めるか-」

会誌46号から投稿論文の種別を「研究論文」「実践論文」「研究ノート」「実践報告」としました。それぞれカテゴリーがどんなものを求めているのか,採択の成否を分けるもの,論文の内容を効果的に伝える日英アブストラクトの書き方,研究と論文の質を高める統計手法などについて「ストーリー性」をキーワードに検討します。

パネリスト
  • 横川博一 神戸大学
  • 松下慶太 関西大学
  • 鳴海智之 兵庫教育大学
  • 寺尾 敦 青山学院大学

■セミナー2

「アフターコロナ・ウィズコロナの時代に大学生協は何ができるのか」

新型コロナウィルスの感染拡大の影響により今までの常識が通用しない世界になった。
それは私たちの仕事や生活の場である教育機関も例外ではない。

大学では、学生たちがキャンパス内に集っていた日常が大きく変化をした。
非対面が当たり前になった社会では、大学や大学生協も従来の常識に囚われていては生き残ることさえ難しいであろう。
一方で、この変化を捉えることができれば大きなチャンスを掴むことができるはずだ。

では、どうすればよいか?まず、アフターコロナ・ウィズコロナの社会環境の中でどのような「メガトレンド」が発生しているのかを知ること。 そして、その「メガトレンド」を「大学の環境、大学生の学びや生活」に結び付けて読み解き、大学生協としてどう受け止め、変化し、進化するかを考えることが必要不可欠であろう。

本セミナーでは大ヒット作となった書籍「アフターコロナ」を緊急発刊された日経BPから登壇者をお招きしメガトレンドについて解説いただいた上で、大学や大学生協がどのように変わるべきか、変わりうるかを参加者の皆さんと議論していく。

パネリスト
  • 中野淳(日経BP コンシューマーメディア局長補佐) 
  • 北村士朗(熊本大学 (熊本大学 教授システム学研究センター) 
  • 毎田伸一(全国大学生協連 専務理事 )
  • 矢間裕大(全国大学生協連 学生委員長・大阪大学工学研究科博士前期課程)
  • 内赤尊記(千葉大学生活協同組合 専務理事)
司会
  • 松葉 哲史(法政大学生活協同組合)
主なセミナー対象者:
  • 大学生協 役員・職員・学生スタッフ
  • 大学教職員・学生・院生
  • 大学生協 取引先

■セミナー3

「大学生はデジタルデバイス・コンテンツを学修にどう活かしているか?」

ノートPCとスマートフォンといったデジタルデバイスを当たり前に持つ現在の大学生は,これらのデバイスや電子書籍やノートアプリといったデジタルコンテンツを,大学での学習にどのように活かしているのでしょうか。このセミナーでは,大学生のデジタルデバイスやデジタルコンテンツを使った学修方法や活用事例を報告し,最近の大学生の学び方について考えます。

パネリスト
  • 山中章司(三重大学3年生)
  • 近廣勇樹(九工大4年生)
  • 齋藤貴浩(弘前大学4年生)
司会
  • 北村士郎(熊本大学)

■イブニングセッション

(1)「Security Game Night~ゲームで体感,標的型攻撃」

主催者 山田夕子(社会医療法人愛仁会 公認セキュリティ監査人補)

2019年,本物のメールの返信を装う,本物のメールを盗用するなどの手法で送られるマルウェア「Emotet」が流行した。Emotetに感染した大学では,10,000件を超えるメールが流出。公的機関の中には,窃取されたメールアドレスを悪用されて迷惑メールを送信された例もあった。届いたメールからは見分けにくいといわれるEmotet。1台の感染から被害が拡大した例や,Emotetにより別のマルウェア(ランサムウェアが多い)感染の被害にあった例もある。ランサムウェアは,情報流出を隠すためとも言われている。

ところで,Emotetの侵入にも使われる標的型攻撃は,ここ数年「セキュリティ10大脅威」の一つにランクインしており,セキュリティ対策と攻撃のいたちごっこが繰り返されている。今回は,標的型攻撃を題材にしたビデオゲームを楽しみながら,有効な対策,個々の場面での優先事項を考える機会としたい。

(2)「学習行動が明らかになるデジタル教科書体験」

主催者:田中雅章(大橋学園 ユマニテク短期大学)

共催者:名和輝明(京セラコミュニケーションシステム株式会社 コンサルティング事業本部 )

主催者が所属する学園の看護師養成校では,1学年約80名の学生が平成27年よりデジタル書籍配信システムを使って学習しています。現在では,採用教科書の約90%がデジタル化しています。さらに,教科書ばかりでなくPowerPointや授業で配布するプリントもデジタル教材になっています。

このセッションの内容は,①導入事例の紹介,②デジタル書籍配信システムの説明とデジタル教科書体験の2部構成です。①導入事例では,デジタル教科書を導入計画から実施まで。利用ログから国家試験に合格する学生と不合格になる学生の学習行動の違いが明らかにできた報告です。②システムの仕組みの説明では,デジタル教科書やデジタル教材配信の仕組みとデジタル教科書アプリの機能を説明します。 タブレットをお持ちでない方は、お持ちのPCへデジタル教科書アプリのインストールをお願いします。事前にインストール方法をお知らせします。ご協力、よろしくお願いします。

(3) 「Surfaceを活用した学び体験報告」

主催者:高祖健太(大学生協中四国事業連合 勉学研究支援事業グループ)
共催者:瀬尾芽実 (日本マイクロソフト株式会社)

大学生協中四国事業連合管内のSurfaceアンバサダーからSurfaceを使った学びの体験報告を行います。今年はコロナウィルスの影響でオンライン講義を実施する大学が多く存在します。講義の受け手である学生がどのようにSurfaceを使って学びを体験したかをテーマにそれぞれ報告を行います。

Surface便利?普通のPCと何が違う?どんな使い方ができるの?に興味がある方はどなたでもお気軽にご参加ください。Surfaceユーザーでもなくてもどなたでも歓迎です。

Surfaceアンバサダーとは?
大学生協中四国事業連合では,4年前からSurfaceの活用を自ら深め,活用を広げることを目的に学生有志で「Surfaceアンバサダー」を結成して活動をしています。主に以下の3つを中心に行っています。

  • ①自らSurfaceを使った学びを実践する。
  • ②自身の大学のICT活用の状況を把握し,それを推進するための課題を発見する。
  • ③実際の自分の経験を共有し広める。
(4)「DECSプラットフォームを活かしたPC講座電子教材を試用してみよう」

主催者:北村士朗(熊本大学)
共済者:全国大学生協連

主催者らがインストラクショナルデザインに基づいて開発した,DECSプラットフォームを活かしたPC講座電子教材を実際に試用していただきます。この教材は短期集中型のPC講座を想定し,「作らない」「教えない」「学ばせる」ことを目指し,外部へのリンクや動画を活用し,教材内のリンク機能を用いて学ぶ必要がある部分だけを学べるようにしました。また,画面はスマートフォンに最適化していますので,パソコンを操作しながら,説明や指示はスマートフォンで見るといった簡易マルチディスプレイ環境での学習が可能です。当日は付箋機能なども用いて模擬授業を行い,DECSでアンケートを実施した後,感想などをディスカッションします。

試用する教材の内容はPowerPoint入門ですので,PowerPointがインストールされたパソコンが必携です。加えて,できればスマートフォンまたはタブレットもご持参ください。

(5)「ゼミ担当教員のみなさん,春学期のゼミどうやって乗り切りましたか?」

主催者:古賀暁彦(産業能率大学 情報マネジメント学部)

新型コロナウィルスに翻弄された春学期でしたね。多くの授業がオンライン化を余儀なくされる中,一番困ったのが「ゼミ」の運営ではなかったでしょうか?実はこのイブニングセッションの案内文は4月7日,つまり緊急事態宣言の発令された日に執筆しています。ということで,今春学期のゼミをどう運営しようか私自身途方にくれています。しかしきっと8月のCIECの頃にはウィルスも収束し「いやー半期大変だったねえ」と皆さんと語り合える日が来ると信じて頑張っています。また今回「三密をさけてオンラインでどうゼミを運営するか」を考える中で「ゼミ」とは一体何なのだろう疑問が湧いてきました。そこでこのセッションでは今期どうゼミを乗り切ったかという皆様からの報告をベースに,その活動を通じて見えてきた「ゼミ」の本質について一緒に考えていきたいと思います。あわせて昨年から有志で実施している「ゼミ研究会」の活動についてもご報告させて頂く予定です。

(6)「情報活用能力の向上のための学生への人的支援のありかた〜2020年度におけるITサポートデスクの活動〜」

主催者:大学ICT推進協議会ユーザーコミュニケーション部会,尾崎拓郎(大阪教育大学)
共催者:森村吉貴(京都大学),近堂徹(広島大学),森本尚之(三重大学)

近年,学生の情報活用能力の向上や大学の情報基盤システムの高度化を目指した大学の取り組みのひとつとして,情報端末の活用は欠かせなくなってきている。特に,2020年度においては,オンラインで学内の教職員や学生に対しての支援を行う必要があり,多くの大学で支援のあり方を早急に考慮しなければならない事態となっている。それらを達成するためには,学内でのITサポートサービスが不可欠となるが,その支援のあり方については大学ごとに様々な工夫がなされているところである。

本セッションでは,情報端末の利用促進に関わる学内構成員に促進するためのITサポートサービスを,大学教職員,学生支援員等の異なる視点から,各々の観点や取り組みについて述べ,今後の支援サービスのあり方についてフロアを交えて議論を行う。