2024PCカンファレンスは、8月17日(土)から19日(月)まで、東京都立大学南大沢キャンパスにて開催されます。これまでCOVID-19パンデミックの影響によりオンライン開催となっていましたが、昨年はようやく、つくば国際会議場での対面開催となりました。そして、いよいよ今回は、大学キャンパスでのPCカンファレンス開催となります。

テーマは「より良い世界のための新たな教育を目指して」です。本学でPCカンファレンスを開催するのは、1995年に「教育の可能性を広げるコンピュータとネットワーク」というテーマで開催して以来、実に29年ぶりとなります。

今回のテーマは、紛争や戦争・コロナ禍に代表される疫病・気候変動や地震等による大規模災害など、世界的・地域的に平和で平穏な社会生活が脅かされる中で、より良い世界を築くために教育を通じて私たちは何ができるのか、をあらためて問うために設定されたものです。

生成AI、オンライン教育、シミュレーション、VR・XR、ロボティックスなど、様々なテクノロジーが台頭し進化する中で、新たな学び方や教え方が生み出され、教育・学習のあり方は変化し続けています。一方で、多様な価値観・文化・思想が、時に軋轢(あつれき)を生じさせ、世界は不安定で混沌とした状態に陥りがちです。私たちは、この両者を見据えながら、個人の学習環境や大学・学校等の教育機関におけるイノベーションをより良い世界に向かうための推進力とすべき時代に生きているのではないでしょうか。

東京都立大でも、多様な学びを求め、コロナ禍後の授業を「新しい対面授業」と称して、対面やオンライン形態を取り混ぜたブレンド型の授業を推進しています。また、基礎教育課程における情報教育についてデータサイエンスを指向したカリキュラムに改編するとともに、データサイエンス副専攻を昨年度から設置しました。また、AI関連として、倫理面に配慮した先進のAI活用を目指して、TMU AIチャレンジ支援という研究補助金を設けるなど新たな取り組みが開始されています。

本年度のPCカンファレンスが、開催期間を通じ、「テクノロジーを利用することによって、どのように学習・教育をより良くするか」だけにとどまらず、「そのような先進的な学習・教育によって、私たちは、どのようにより良い世界を目指すことができるか」を参加者の皆さんと考える機会になることを期待しています。

実行委員長:永井 正洋(東京都立大学)