口頭3-B-52024年8月18日(日) 17:00 - 17:25会場:1号館103

新NISA元年、学びも貯蓄型から投資型へ。

小野田 哲弥(産業能率大学 情報マネジメント学部 )

発表キーワード
金融リテラシー
新NISA
貯蓄から投資へ

日本経済の低迷は「失われた30年」と言われ、その象徴とされるのが日米の株価である。NYダウ平均は30年で約10倍となっているの対し、日経平均は昨今ようやく30年前の水準を回復したに過ぎない。その背景には国民の投資に対する考え方の決定的な違いがある。家計の金融資産構成を比較すると、米国では証券・株式等の合計比率が50%を超える反面、現金・預金は10%程度に留まる。ところが日本は、前者が20%未満、後者が50%強とまるで正反対である。日本経済がデフレからインフレに転じた今、単なる預貯金は資産の目減りを意味する。幸い、2024年1月からNISAが拡充された。当該政策を「年金から自己責任へ」というネガティブな捉え方ではなく、日本経済再浮上の鍵と位置づけたい。抜本的に進まぬ教育改革の象徴を「金融リテラシー」になぞらえ、唯一絶対の正解がない投資教育にその理想形を求め、ゼミにおいて実践している活動の一端を報告する。