口頭3-B-42025年8月22日(金) 16:30 - 16:55会場:202
多読と学校英語等を緊密に連携させる英語学習法の検討と提案
- 発表キーワード
- 多読三原則
- GR(GradedReaders)
- 五文型
多読により英語力の獲得を目指す学習が拡がっている。この報告では「多読三原則」などの多読法を見直し,学校英語等で学ぶ英語の知識を多読に最大限生かす学習法を検討し提案する。多読法では「文法は文章理解に役立たない」など,文法を軽視する主張がある。確かに五文型などの規範文法に基づく訳読で多読はできないし,英語で考える習慣も身につかない。学校英語できちんとした発音指導がなされているか疑問であるが,多読でも音は大事といいながら「発音がわからない単語は適当にごまかす」など,発音は軽視されている。英語の本質は音声言語であり,英語学習の出発点は音声であることの認識が欠けている。多読では文の理解を図るために絵を大事にするが,絵が無くなるレベルに進むと,単語や発音・音声,認知文法,書き方などの学校英語等で学ぶ知識を総動員して英文を直読直解していく方略をとらなければならない。この報告ではこの点について論考する。