口頭1-B-52025年8月22日(金) 10:50 - 11:05会場:203
FGM問題から考えるジェンダー教育のあり方
- 発表キーワード
- データサイエンス
- ジェンダー格差
- 人権教育
本稿はソマリアにおける深刻なジェンダー格差の要因の一つである女性器切除(Female Genital Mutilation:FGM)に着目し、その背景にある文化的・教育的要素を分析する。FGMが依然として「当然の慣習」とされる社会構造のもとでは、女性の人権確立や教育機会の保障が著しく制限されており、その是正には複眼的な視点からのアプローチが求められる。本研究では独自に収集したデータ及び既存のオープンデータを活用し、FGM撤廃に向けた具体的な教育的・社会的介入策を提案する。一方、日本においてはFGMに対する認知度が低く、異文化理解や国際人権に関する教育が十分に行き届いていないという課題がある。こうした現状を踏まえ、本稿ではジェンダー平等に資する教育の在り方として学校現場におけるジェンダー教育の充実及び国際協働プログラムの導入を提案し、グローバルな人権課題への感度を高める教育の必要性を論じる。