なぜ輪ゴム鉄砲は的に当たらないのか？

発表キーワード

輪ゴム

横ブレ

回転運動

輪ゴム鉄砲から発射された輪ゴムが的に命中しにくい原因を探るため、的から横にずれる「横ブレ」の発生要因を調査した。銃口の長さを変えて飛距離との関係を調べた結果、飛距離が増加してもブレ距離に有意な変化は見られなかった。また、ハイスピードカメラによる映像分析から、輪ゴムは縦回転しながら飛行し、時に外的要因を受けて急激に曲がり始めることが明らかになった。興味深いことに、縦回転した輪ゴムが傾くと、その傾いた方向に曲がる傾向があり、これはフリスビーの挙動とは逆であった。一方で、回転運動を強めて発射すると横ブレが増大することも確認された。これらの結果から、横ブレは発射時の誤差だけでなく、飛行中の空気抵抗や輪ゴムの回転運動によって生じると考えられる。今後は輪ゴムの速度や形状による影響をさらに解析する予定である。