英語語彙間の語義繋がりの可視化アプリ開発 －学習者の語彙記憶保持を求めて－

発表キーワード

コサイン類似度

可視化

WordNet

本研究において，著者らは日本人英語学習者の語彙の運用力不足という課題に着目し，語義に基づく語彙間の関係性を可視化描写した場合に，それが学習記憶に与える影響を検証した。具体的には，語彙の可視化描写アプリによる学習を経ることにより，学習した英単語がより長期に記憶され，アプリの使用による語彙学習は高い効果を持つことが期待できる点を報告する。本研究では，英語概念辞書WordNetに収録された語彙関係を基本情報として用いており，語彙関係の中心語15,885語と各語彙に対する上位語4,091語，下位語8,235語，同位語5,042語を抽出した。語彙の関係性を遠近で示す目的で意味的距離として定量化し，各語の定義文をコサイン類似度という数値化手法で算出したデータを学習応用に用いた。語彙間の繋がりと遠近情報を可視化図として描写し，視覚的に語彙情報を提示するシステムを構築し学習支援に応用させるものである。