AI時代の教育パラダイム・シフト

2022年以降に普及した生成AIは幾何級数的な進化を遂げ、2026年現在、社会の「基本OS」となりつつある。あらゆる分野で変革が迫られる中、最もパラダイム・シフトが必要なのに遅れているのが「教育」である。

かつて肉体労働が重機の登場で一変したように、現代は知的作業を圧倒的な力で拡張する「知の重機」としてのAIが普及する時代だ。ここで教育に求められるのは「手で石を持ち上げる体力」ではなく、巨大な重機に自らの価値観で的確に指示を与え、最終結果に責任を負う「操縦者(オペレーター)」の育成である。

本講演では、生成AIの現在地を俯瞰するとともに、東洋大学INIADにおける実践例を交え、知の重機を使いこなし、社会を牽引する人材育成を目指す、AI前提の学習と教育のあり方を提示する。

日時と場所

2026年8月17日(月)12:20-13:20


登壇者


坂村 健

東洋大学 INIAD cHUB 機構長・教授 / 東京大学名誉教授 / YRPユビキタス・ネットワーキング研究所所長


INIAD cHUB(東洋大学情報連携学学術実業連携機構) 機構長。東京大学名誉教授。工学博士。IEEEライフ・フェロー、ゴールデンコアメンバー。2002年1月よりYRPユビキタス・ ネットワーキング研究所長。 オープンなコンピュータアーキテクチャTRONを構築。現在TRONはIoTのためのIEEE(米国電気電子学会)標準組込OS として世界中で多数使われており、2023年「TRONリアルタイムOS ファミリー」 、2024年「トロン電脳住宅」がIEEE Milestone として認定された。2015年ITU(国際電気通信連合)創設150周年を記念して、情報通信のイノベーション、促進、発展を通じて、世界中の人々の生活向上に多大な功績のあった世界の6 人の中の一人としてITU150Awardを受賞。2023年 IEEE Masaru Ibuka Consumer TechnologyAward 受賞。他に2024年瑞宝中綬章、2006年日本学士院賞、2003年紫綬褒章。著書に『DXとは何か』、『IoTとは何か』(角川書店)、『イノベーションはいかに起こすか』(NHK 出版)など多数。