口頭2-B-12022年8月12日(金) 09:30 - 09:55会場:202B

ペアワークにおける2者の視線パターンの観察

奥野 琳太郎(東京理科大学 理工学研究科)

発表キーワード
視線計測
オンライン学修
ペアワーク

コンピューターに支援される協調学習(CSCL)において、同じ学習教材を共有するペアワークでは、学習者相互が教材中の近い位置を見ている(視線の同期)状態が、良い話し合いができた群で典型的に見られることが知られている(Jermann et al., 2011)。本研究では、オンライン上でペアワークを行った際の視線を計測し、ペア間の視線が同期することがペアワークによる学習効果と関連するかを検討した。Zoomで課題を画面共有した上で、自由に発話しながら協力して正答を考えさせた。このペアワークの成果は、ペアワーク前後に行った同一のテストの得点の差分と定義した。さらに視線同期の指標として、ペアワーク中の二者の視線がどれくらい近くにあったかを、二点間の距離の式を用いて算出した。その結果、ペアワークで高い成果を上げたペアほど視線行動が同期しないという結果となった(r=.87,p=.025)。