口頭3-A-32025年8月22日(金) 16:00 - 16:25会場:101
生成AI支援作文における児童の「著者性」形成に関する基礎的研究
- 発表キーワード
- 生成 AI支援作文
- 著者性スケール
本研究は,小学校高学年児童が生成 AIの即時フィードバックを受けながら作文を書く際に,作品を「自分が書いた」と実感できるかを明らかにすることを目的とする。まず,心理的所有感研究を基に10項目から成る「作文著者性スケール」を開発する。その後,児童85名を対象に3週連続でAI支援作文を実施し,著者性スケール(前後),AIコメント採用率ログ,AI信頼感尺度(前後),「書けた」と感じた瞬間の自由記述を収集する。分析は (1) 著者性得点の前後差を対応のあるt検定で検証し,(2) 採用率およびAI信頼感差分と著者性向上量との関連をピアソン相関で把握する。自由記述はKH コーダーで「自己の言葉」「AI依存」などの語句出現数を集計し,量的結果を補完する。以上により,生成 AIを活用した作文指導において児童の著者性を高める要件と,教師が現場で活用しやすい簡易分析手法を提示する予定である。