ポスター立ち会い時間:2025年8月22日(金) 13:40 - 14:40

2. 聴解困難点調査に基づく講義の聴解教材の開発―列挙の表現に着目して―

阪上 彩子(奈良教育大学国際戦略センター)

発表キーワード
日本語WEB教材
中国語母語学習者
講義聴解

講義を理解するために必要な談話標識のひとつに列挙がある。聴解のために、日本語学習者用の書籍にも、聴解の言語能力記述文にも、列挙の表現を手がかりとして物事の順序を聞くことが示されている。しかし、中国語母語の学習者は、聴解困難点調査の結果から、レベルが上級であっても、「ひとつ」「ふたつ」などの和語の数詞や、列挙された項目が聞きとれず、講義の内容が理解できないことがあることが明らかになっている。そこで、講義で列挙された項目が聞きとれるようになるウェブ教材を開発した。本発表では、上級日本語学習者用の聴解ウェブ教材を作成するために、どのような調査を行い、そこからどんな聴解技術を抽出し、どんなウェブ教材を作成したかを具体的に述べる。