11. 小中学校教員と教職課程の大学生におけるSNSリスクと情報モラル教育への意識の差

発表キーワード

情報モラル教育

教員養成

ICT教育

本研究では，現職の小中学校教員とこれから教員となっていく教職課程の大学生を対象として，SNSへのリスク認識と情報モラル教育に関する現状の意識を明らかにし，その差異について検証することを目的とした。国立X小学校35名とY中学校30名の教員65名，およびA大学，B大学，C大学の教職課程を履修する大学3年生210名を対象とした調査の結果，現職の教員よりも現在の教職課程の大学生は，SNSを介した他者との接触経験率が高いこと，情報モラルの学習経験率が高いことが示唆された。また，現職の教員は，情報モラル教育の学習意欲や指導の自信が高い傾向が示された。こうした結果から，教職課程の大学生に対する情報モラル教育の効果の課題や学校現場で情報モラル教育を体験することの意義等，今後の情報モラル教育や教員研修会の在り方に関する有益な示唆が得られた。