口頭5-A-42026年8月19日(水) 11:00 - 11:25会場:30301

主権的教育AIの実装と演出家モデル:32回のリテイクが導く知的主権の育成

山口 伸也(長崎県立川棚高等学校)

発表キーワード
AI言語設計能力
情報セキュリティ
演出家モデル

生成AIの教育利用が急速に拡大する中、AI出力への無批判な依存による思考の均質化が懸念されている。本発表では、自治体情報セキュリティポリシーを遵守しつつ、生徒がAIを主体的に制御する「能動的演出家」へと成長する教育モデルの設計・実装・検証を報告する。インフラ面では、Microsoft TeamsのEdge/Chrome分離運用とネットワーク二層構造を基盤とした情報ガバナンス体制を構築した。教育課程では「守・破・離」の3段階カリキュラムにより、AI言語設計能力を段階的に育成する。国語科の実戦(21名)において、AIの初期出力をそのまま採用した生徒は0名、修正指示の平均回数は10回、最大32回(生徒E)に達し、生徒が自らの表現意図を貫くためにAIと対峙し、表現を磨き抜く姿が観察された。一方、教員研修では活用層と未経験層の二極化が顕在化しており、実務に根差した段階的支援が組織的実装の鍵となる。