2005PCカンファレンス開催挨拶

開催テーマ

「情報」時代の豊かな可能性を求めて

 2005年のPCカンファレンスは新潟大学と朱鷺メッセで開催されます.
今年の全体テーマは「『情報』時代の豊かな可能性を求めて」に決まりました.
 2006年問題,2007年問題,という教育や情報をめぐる新しい時代を画するような,激動の時期に今回のPCカンファレンスは開かれます.
 教科「情報」時代の幕開けにあたり,初等・中等・高等教育において豊かな「情報」時代を今こそ花開かせたいという熱い想いを込めて,このようなテーマを設定した次第です.

 2006年は最新の学習指導要領で学んだ高校生が大学に入学する最初の年にあたります.そのために生じる諸問題が2006年問題です.
 例えば,教科「情報」を学んだ高校生が,2006年から大学に入学してきます.
従って,「情報リテラシー」を一通りは身に着けたはずの大学生に対して,どのような「情報教育」をするのかが問われます.同時に,小・中・高等学校においては,どのような「情報リテラシー」が育ってきているかが現実的な問題として浮かび上がってきます.
 最近,国際的な学習到達度調査(OECDやTIMSS)の結果が広く知らされ,日本の児童・生徒の読解力や数学リテラシーや科学リテラシーが低下していることがクローズアップされてきています.ひとり「情報リテラシー」だけがその例外ではあり得ません.
 加えて,2007年には「大学全入時代(大学入学希望者数が大学入学定員を下回る)」が始まります.このような教育をめぐる激動の時代を迎えて,大学教育における「情報教育」をどうするのか,小学校から大学までの「教育の情報化」において何をめざすのか,等,「『情報』時代の豊かな可能性を求めて」論議を深めたいと願っています.

2005PCカンファレンス実行委員長
新潟大学教育人間科学部教授 小林 昭三

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