2016PCカンファレンス@阪大のプレ企画として日本で数少ないPC生産工場であるPanasonic神戸工場の見学の企画をご案内いたします。PC生産の大半は海外に生産拠点があり国内で生産現場を見学できる機会は非常にまれとなっています。今回PCカンファレンスが阪大で開催されますので、神戸にあるPanasonic神戸工場の見学会をご案内いたします。
参加ご希望の方は申込書をメールまたは fax にて担当までお送りください。
(申込締切 7月25日(月)16:00 )
情報通信技術(ICT)が高等教育に取り入れられるようになって20年以上が経過しているが,日本におけるICTの本格活用には,常に欧米より数歩遅れていると言わざるを得ない状況ではないかと思われる。本基調講演では,大阪大学での教育情報化の歩みを時系列的に振り返ると共に,それぞれの技術がどのよう教職員や学生によって受け入れられてきたかを紹介する。具体的には,情報教育環境の変遷と現状,授業支援システム(Course Management System)の導入と普及の経過,持ち込みPCへの対応状況と仮想デスクトップ環境の導入,MOOCをはじめとするオンライン教材の作成状況,その他の教育情報化ツールの導入状況等を,その利用率等を含めて紹介する。
大阪大学では,これらのツールの導入は,教育担当副学長配下の教育情報化WGが全学的な観点から企画立案を行っており,学部主導のツールの導入とは異なる,学内での教育情報化ツールの統一と一元管理が実現できている。しかし,利用の普及の観点からは課題も多い。特に日本の高等教育機関における教育情報化は,情報処理センターのような技術系センター主導により推進される事例が多く,教授学的な観点からの利用者支援や普及促進の方策の展開に問題があることはしばしば指摘されている。本講演の後半では,教育情報化を推進するために,解決されるべき日本特有の種々の問題について,講演者の私見を交えて,様々な観点から考察するとともに,その解決方法について議論する。また,教育情報化を適切に推進し,普及を促進することで,研究のみならず教育の分野においても「知の協奏と共創」が実現可能であることについても言及する。
知のあり方が問われているし,変容を迫られつつある。知は高度かつ複雑になり,市民が理解し参加することを困難にしており,結果,科学リテラシー,科学コミュニケーションの役割が注目されている。知はネットを通じて検索してすぐに得られる単なる情報・知識になっていき,知の探究・協働・活用に注目がシフトしている。知はAI(人工知能)がビッグデータなどの膨大な情報から機械学習,ディープラーニングを通じて探究してくことで,そのプロセスがブラックボックスになりつつあり,もう人間では処理できない膨大な情報量を処理し,そこから新たな知を生み出すようになりつつある。
これらのように,知のスタイルは変革を迫られており,それは知の継承・再生産をすすめる教育・学習の変革を要請している。知はそもそも個人的な探究・経験であると同時に,社会的な関係性の中での営為である。知が今日のような高度な水準に達してきているのは,まさに「巨人の肩に乗って」集合的な知の探究の累積の結果にほかならない。大学や学校だけが知を独占しているわけではないが,大学はまさに知の探究と知を担う市民の再生産を行うコミュニティである。この大学・学校が知のスタイルの変革に伴い,いま大きな変革の過程に突入している。
部分的な知ではなく,総合的な市民の「コモンセンス」としての知,現代的教養,科学リテラシー,批判的思考等を学ぶことがますます重要になっている。そして個人生活,経済活動,社会活動などにおいて知を理解・吟味・活用することがますます求められるようになっており,アクティブラーニングのように,インプットのみならずアウトプット,創造的な協働作業にシフトしつつある。EBM(根拠に基づく医療)のように,知を主観的ではなく,より合理的に吟味・活用することが医療のみならず,教育や経営など,広く求められるようになりつつある。AIが社会のあらゆる領域に活用されるようになることで,現在の職業の多くが失われると予測されており,人間が担う知の領域は何かということがそもそも問われつつある。
本基調講演では,このような知と教育・学習の現在進行形のダイナミズムについて問いかけ,探究する。
近年,大学生のスマートフォンやノートパソコンの所有率が約9割に達するなど,多くの生徒・学生がICT機器を当たり前のように使う時代となりました。これに歩調を合わせて,教育現場におけるICT活用の流れは加速しつづけています。教室の中では初等教育時点から電子黒板,デジタル教科書,タブレット端末などが次々に導入され,ICT機器の存在を前提とした授業が実践されつつあります。また,教室の外ではeラーニングや遠隔講義の活用が進み,大学レベルの講義をオンラインで公開するEdXやCourseraなどのMOOCsが普及しつつあります。一方,学習者や教育者のログやポートフォリオを解析し,学習コンテンツのパーソナル化や授業の改善点の明確化などを目指す試みもはじまっています。
今,こうした高度な授業形態はどこまで進んでおり,どのような課題を抱えているのでしょうか。学習者が様々なICT機器を所有していることを前提にしたとき,今後教育機関はどのようなインフラを整備し,どのようなサービスを提供していくべきでしょうか。
本シンポジウムでは,このように多様なメディアを活用して高度化する様々な授業のあり方や,それを支えるICT技術の最新状況,および今後の可能性について,様々な実践例を交えて,議論していただきます。
パネリスト(五十音順)
岩居弘樹 大阪大学 全学教育推進機構 教育学習支援部教授
緒方広明 九州大学 基幹教育院 ラーニングアナリティクスセンター教授
加藤直樹 東京学芸大学 教育実践研究支援センター准教授
櫻田武嗣 東京農工大学 総合情報メディアセンター講師
田村恭久 上智大学 理工学部情報理工学科教授
モデレーター
清川 清 大阪大学サイバーメディアセンター准教授
MERLOT(The Multimedia Educational Resource for Learning and Online Teaching)とは,米国・カリフォルニア州立大学が中心となり高等教育における学習・教育の質向上のためのオンライン教材の集約・開発を目的とした国際協力団体で,高等教育機関,企業,非営利団体等との連携により運営されている。今回,CIECがグローバル化の一環としてMELROTとのインターナショナルパトナーとしてこのプロジェクトに参画することになったことを機会に,MERLOTをより多くのCIEC会員に紹介し,このプロジェクトへの積極的な参加を促したい。 そこでこのシンポジウムでは,会員が現在,作成・運用しているWEBコンテンツの事例を紹介しあい,CIECとしてMERLOTに提供可能なコンテンツを見いだし,CIEC会員のコンテンツ制作のインセンティブを喚起したい。そしてさらに,今後の初等中等教育および高等教育におけるMERLOT型ラーニングコミュニティ支援のあり方,可能性および問題点について議論する。
パネリスト
Dr. Gerard L. Hanley Executive Director, MELROT CSU Office of the Chancellor
皆川雅章 札幌学院大学
星健太郎 早稲田大学グローバルエデュケーションセンター
サルバ・ミシュカ・カリル 大阪教育大学
モデレーター
吉田晴世 大阪教育大学
武沢 護 早稲田大学大学院・高等学院
毎年好評の「インデキシングタイム」を初日8月10日の基調講演とシンポジウムの間に設けました。インデキシングとは「目次」のことです。ITフェア出展の各社にステージ上で1分間の「私のブースは面白いぞ」「新製品なので来てね」とアピールをしていただきます。つまり,ブース全体の「目次」セッションで,参加者が翌日11日に興味があるブースへ直行することになります。
参加者の方々から企画を公募し,下記のテーマで実施する事になりました。ワークショップという「学びの場」に関心のある方々や,口頭発表やポスターセッションでは伝わりにくい実践・研究上の効果や課題について意見交換の場を持ちたいと考えている方々の参加をお待ちしています。(参加費:500円)
EPUBは実質的に電子書籍の世界標準で,EPUB3からは画像に加えて音声や動画を内包することができ,更に音声の再生と同期してテキストがハイライト表示されるメディア・オーバーレイにも対応し,EPUBで外国語教材を作成する環境が整ったと言える。
本ワークショップは2014 PCカンファレンスのイブニングセッション「外国語教員のためのEPUB(電子書籍)作成講座」の続編である。2014年度以降に新たに登場したEPUB作成ソフトやEPUB閲覧ソフトを紹介しつつ,参加者の持参した機器(ソフトの事前インストールが必要)を用いて,ハンズオン形式で音声入りEPUB3の作成を行う。使用予定のソフトは以下の通りである。 Windows,Mac OS X:Sigil(無料) iPad:Book Creator(有料,無料試用版あり) iPad,iPhone:Creative Book Builder(有料)
主催者が所属する専門学校では,平成27年度よりデジタル教科書を39冊導入しました。その内訳は、専門書37冊,英語1冊,レポートの書き方1冊の本格的な導入です。使用するデバイスはiPad mini2 32GBシルバーです。平成27年度に81人の利用者でスタートし,平成28年度はさらに80名の利用者を予定しています。 最初にデジタル教科書のプラットフォームや仕組みを説明します。このプラットフォームはデジタル教科書だけではなく,学校管理者がOfficeファイル,PDF,動画の登録ができます。実例では授業で使ったPowerPointやプリントを登録しました。 次に,iPadを使いながら大学生向けデジタル教科書の体験をします。今回,体験するのはデジタル教科書の基本操作とよく使う機能です。デジタル教科書を実際に操作し,何ができるのか,参加したみなさんがその特徴をつかんでいただけたら幸いです。
近年,利用する大学が急速に増加している教育支援ツールmanaba。しかし,商業ベースのクラウド型サービスのためか,ユーザーがコミュニティを作り,活用方法の情報を共有したり,システム改善の方向について話し合ったりする場がありません。このセッションはmanabaを使っている大学の教職員が集まり,効果的な活用方法や困っている点の情報を交換しあうことを目的に開催します。
具体的にはmanabaの各機能(小テスト,レポート,コンテンツ,アンケート等)について,使用した感想,効果的な活用方法,システムへの改善要望などをガチで語り合います。当日は朝日ネットの方にもお越しいただき,ユーザーの声を直接届ける予定です。
あえてmanabaという個別具体的なシステムに特化して話し合うことから,普遍的なICT活用教育の課題を見出せればと考えております。従いましてmanabaユーザーでない大学教職員の方,他のシステムベンダーの方,学生さん等の参加も大歓迎します。
全国の約100大学において開講され,受講生17,000人に至っている大学生協PC講座については,各地で様々な取り組みがなされています。
昨年に引き続き,これらの取り組みで得られた知見やノウハウ等を共有し,PC講座のこれからを模索すべく交流会を企画しました。 今回のイブニングセッションでは,各地で特色ある取り組みをされている皆さんにご発表いただき,それらについての質疑応答,情報交換やディスカッションを通じ,PC講座の改善や今後のあり方等について考えます。
PC講座に関わられている学生スタッフ,生協職員・理事の方々はもちろん,情報教育に関する知見をお持ちの教職員の方々のご参加を歓迎します。 また,発表者も募集します。発表を希望される方は下記までご連絡ください。
連絡先:大学生協九州事業連合学び支援グループ 松浦 matsuura@kyushu-bauc.or.jp(@を半角にしてください)
IT技術の進歩により,私たちの生活は大きな変化を遂げています。恒例のITフェアには,多くのコンピュータや教育関連企業の方にご出展をいただいております。各分野の「最新」「最先端」の技術の情報が入手でき,実際に機器やソフトを試すことができます。教育・研究素材の収集や交流の場として大変好評を得ております。ぜひITフェア会場にお寄りください。
口頭68本,ポスター31本の発表があります。
8月11日(木) 9:30−11:55 15:30−17:25
8月12日(金) 9:00−11:25
8月11日(木) 14:00−15:00(発表者立ち会い時間)
8月11日(水)9:30〜11:55
A: アクティブラーニング(1)
B: 小学校教育
C: システム
D: 学習教育環境支援(1)
E: 大学初年次教育
8月11日(水)15:30−17:25
A: 語学教育
B: PCリテラシー
C: 数理・統計教育
D: 情報教育実践(1)
E: キャリア支援
8月12日(木)9:00〜11:25
A: アクティブラーニング(2)
B: 中高教育
C: プログラミング教育
D: 学習教育環境支援(2)
E: 情報教育実践(2)
2日目の夜に行われるレセプションは参加者のみなさまを歓迎する立食パーティ形式です。和やかな交流,懇談の場です。お気軽にご参加ください。(参加費:5,000円)
■セミナー■12:00-15:15 全学教育推進機構
2020(平成32)年度から順次,全面実施に入る次期学習指導要領の基本方針では,教員が「何を教えるか」から,児童生徒が「何ができるようになるか」という視点に立ち議論が進められています。
また,高大接続の観点からは,2020年度からの新共通テスト「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」が検討され,記述式問題のイメージ例では,統計資料を基に仮説を立てさせる問題や新聞記事を読ませて自分の考えを記述する問題など,思考力・判断力・表現力等の育成を目指した改革が検討されているところです。このセミナーでは,「思考力・判断力・表現力」を総合的な「情報力」と捉え,入試改革の基本となる新学習指導要領を見据えた,児童生徒が身に付けるべき「情報力」について,小学校・中学校・高等学校・大学の各教員からそれぞれ現在の実践や各校種での話題を提供していただき,会場も含めた形でパネルディスカッション形式で開催します。
パネリスト
芝池宗克 近畿大学附属高等学校・中学校教諭
増田憲昭 近畿大学附属高等学校・中学校教諭
中西洋介 近畿大学附属高等学校・中学校教諭
五十嵐俊子 東京都日野市立平山小学校校長
永井克昇 千葉商科大学教授
コーディネーター
平田義隆 京都女子高校・京都女子大学
このセミナーでは、(株)大学生協事業センターが提供する電子書籍ビューア「VarsityWave eBooks専門書学習ビューア」を用いて講義の教科書を配信し、電子書籍ビューアから提供されるビューア利用ログデータをもとに学生の学びを分析した事例を報告する。また、得られた分析結果をもとに学生への指導や教授法の改善の検討を行っており、学生の学びを深化させる事例を報告する。 参加者とともにディスカッションを行い、電子教科書を用いた講義の導入、電子書籍が学生の学びに与える効果、講義改革の可能性について探る。
講演者
針持 和郎 広島修道大学 英語英文学科准教授
有賀 清一 桜美林大学 ビジネスマネジメント学群講師
2020年は大学入試の大きな変革の年になる。それは大学入学希望者学力評価テスト(仮称)が導入予定になり,大学の個別入試も入学者の受け入れ方針(アドミッションポリシー)を明確にすることがもとめられる。
小中高では電子デバイスを利用する学びが行われており,生徒自身は「自ら考え」,「利用する」ことで社会へ適応する能力を身につける実践が行われている。
一方,大学での初年次の情報教育についても,「文章作成」「プレゼンテーション」「情報モラル」から変化が起こってきている。
高大接続の観点を中心に,高等学校・大学の教員を中心に学習・教育環境の変化を報告いただき,教員・学生・生協職員参加者とともに考える場としたい。
パネリスト
辰己丈夫 放送大学 情報コース 教授
中野 淳 日経BP社/教育とICT Online編集長/コンピュータ・ネットワーク局教 育事業部プロデューサー/日経BPイノベーションICT研究所上席研究員
司会 内赤尊記 千葉大学生活協同組合
CIEC会誌『コンピュータ&エデュケーション』誌は,コンピュータやネットワークを活用した教育や教育実践に関する研究を「論文」や「事例研究」などにまとめて投稿し発表する場として,1996年の創刊以来,40号まで発刊を重ねてまいりました。「教育」を基本軸に様々な分野からの投稿が見られるのも,本誌の大きな特徴の一つです。
会誌をより充実させることを目的に,PCカンファレンスでは2009年以来,編集委員会がセミナーを開催しております。「会誌『コンピュータ&エデュケーション』をより良くするために」という一貫したテーマのもと,論文の書き方,リサーチの方法,なぜリジェクトされるのか,歓迎される原稿とは,求められる論考と期待される内容,教育調査データの活用について皆さんと考えてきました。
さて,会誌には投稿原稿のカテゴリーとして,現在「論文」「事例研究」「Software Review」「私の意見」の4つがございます。今回のセミナーでは,それぞれのカテゴリーでどのような投稿内容が想定され,また歓迎されるのかについて,あらためてご紹介をしたいと考えています。特に「論文」と「事例研究」との違いを明確にすることで,本会誌で歓迎される投稿内容に関する理解を深めたいと思います。
今回のセミナーにふるって参加下さり,『コンピュータ&エデュケーション』誌への投稿をお考えいただく機会にしていただければ幸いです。
パネリスト
中村泰之 CIEC会誌編集委員長(名古屋大学)
籠谷和弘 CIEC会誌編集委員(関東学院大学)
松浦 執 CIEC会誌編集委員(東京学芸大学)
会場
大阪大学豊中キャンパス
〒560-0043
大阪府豊中市待兼山町1−3