2018 PC CONFERENCE 8月24~26日 熊本大学黒髪キャンパス

(敬称略)

8月24日(金)

【プレカンファレンス】 9:30−11:30 

「小中校の授業におけるタブレット活用」

近年,全国の小中校でICT,とりわけタブレットの活用が進展しています。今回の開催地である熊本市でも平成 30年度に研究指定校に,平成31年度に全小学校に,平成32年度には全中学校にタブレット端末が導入されます。
授業でタブレットを活用するためには,授業設計(授業への組み込み方),教員側の習熟,ネットワークなどのインフラ整備,機材の運用などに様々な工夫が必要となることは論を待ちません。一方でこれらを支えるためのノウハウについては十分に共有されているとは言えません。
そこで,このプレカンファレンスでは,実際にタブレットで授業実践されている教員の皆さんから,授業実践例,成功例や失敗例などを通じ現場で得た実践知をご紹介いただいたきながら,会場の皆さんと情報共有していきます。
当日はコーディネーターから授業でのタブレット活用に関する現状や問題・課題について提起したのち,数名の実践家の方による授業実践例紹介,登壇者とコーディネーターによるパネルディスカッションを進め,来場者の皆様とも質疑応答・意見交換していきながら,タブレットを用いた授業実践のポイントを明らかにしていきます。
タブレットを活用した授業実践経験の無い皆様もぜひご参加ください。

コーディネーター 前田康裕(熊本大学大学院教育学研究科 教職大学院)

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【全体会・基調講演】 12:00−13:50

開会挨拶 安藤新二(PCカンファレンス実行委員長,熊本大学)

開催校挨拶 原田信志(熊本大学学長)

主催者挨拶 熊坂賢次(CIEC会長,慶應義塾大学名誉教授)

■基調講演1
「CPSとSDGs:科学技術の加速度的進展とグローバルな制度形成が近未来の社会を激変させる」

妹尾堅一郎(特定非営利活動法人産学連携推進機構理事長,CIEC前会長理事)

先端的な社会変動に対応できる人材をいかに育成するか,また,先端的な社会形成を先導する人財をいかに育成するか…。これからの教育・人財育成に関わる者は,そのために近未来の社会を俯瞰的に見通しておかなければならない。特に「AI」を軸とした科学技術の加速度的進展とグローバルな制度形成に注目すべきである。この二つの流れを代表するのが,CPS(サイバーフィジカルシステム)とSDGs(持続可能な開発目標群)である。CPSはドイツ政府の提唱するインダストリー4.0や米国GE等が標榜するインダストリアル・インターネット革命,さらには日本政府によるソサエティ5.0等の基本概念であり,AIの活用等を前提にして産業生態系における価値形成の仕方を劇的変容させるだろう。しかしながらイノベーションの常として,そこで用いられる画期的技術は次世代の「基本ツール」となるだろう。他方,SDGsは国連において決定された持続可能な開発に関する17の目標群であり,それらに方向づけられて現在グローバルな制度形成が着々と進んでいる。これらの目標群は,社会・生活・産業のあり方に大きな機会と脅威をもたらしうるが,しかしながらこれらは次世代の「常識」となるかもしれない。本講演では,CPSとSDGsが近未来社会に与える衝撃について指摘し,その人財育成的な意味を議論したい。

【略歴】慶應義塾大学経済学部卒業後,富士写真フイルム株式会社を経て,英国国立ランカスター大学経営大学院博士課程満期退学。産能大学助教授,慶應義塾大学大学院教授,東京大学先端科学技術研究センター特任教授,九州大学客員教授,一橋大学大学院商学研究科MBA客員教授等を歴任して,現在,大正大学客員教授,長野県農業大学校客員教授,東京大学非常勤講師を兼務。産業生態系,ビジネスモデルと知財マネジメントに関する研究と教育を続ける。 CIEC(コンピュータ利用教育学会)前会長。研究・イノベーション学会参与(前副会長),日本知財学会理事。内閣府知的財産戦略本部「中長期ビジョン委員会」委員,農水省「農林水産技術会議」委員他,多くの省庁委員や大手企業役員等を兼務。平成20年度,知財功労賞,経済産業大臣表彰。実践面では東京・秋葉原の再開発プロデュースで著名。ベストセラーとなった『技術力で勝る日本が,なぜ事業で負けるのか』(ダイヤモンド社2009)のタイトルは流行語になった。

■基調講演2 「AI時代」のはばたきとまばたき

関口智嗣(国立研究開発法人産業技術総合研究所理事兼情報・人間工学領域領域長)

人工知能(AI)の第3次ブームが到来して早くも5年以上経過し,この間,利用できるデータの種類や量,これらを取り扱うためのアルゴリズム,さらには高速な計算機システムが利用可能になるなど,これまでのAIとは異なる時代に突入してきている。AIによる産業の効率化・改善などはもはや当然の試みであり,未対処の事業者はレッドオーシャンの激しい競争の中で勝ち残ることができない。AIを前提としてあらたな事業モデルの創出などが今,AI人材に期待されていることである。このような尖った先端的人材の育成を行う,または阻害をしない一方でリテラシーとしての教育が必要である。もはや,AIは大上段に構えてとりかかる特別なものではなく,誰でもがどこでも普通の文房具のように慣れ親しんで使いこなすものである。いわば,パソコン上の表計算ソフトやワープロなどの延長線上にあるものだ。昔,コンピュータはプログラムされたとおりに正確に動く機械と言われたが,AIでは予め与えられたデータによってそれなりに動く機械へと変化した。本講演ではこのAIの技術動向を俯瞰したうえで,今後に期待される人材像などを述べる。

【略歴】東京大学理学部情報科学科卒業,筑波大学大学院修士課程修了,東京大学大学院博士後期課程修了 1984年4月 工業技術院電子技術総合研究所 入所 2002年1月 独立行政法人産業技術総合研究所 グリッド研究センター長 2008年4月 情報技術研究部門長 2015年4月 国立研究法人産業技術総合研究所 情報・人間工学領域長 2017年4月 理事に就任 国立研究開発法人産業技術総合研究所理事 博士(情報理工学) 技術士(情報工学部門) 並列・分散コンピュータシステム,グリーンIT等の研究を実施。特にITの所有から使用へとグリッドコンピューティングや関連の国内外の研究開発プロジェクトを立ち上げ,標準化などにも貢献。現在は人工知能技術の研究開発を含む政府関連のプロジェクトや産学官連携の推進中。文部科学大臣表彰科学技術賞,市村賞貢献賞等を受賞。また,日本学術会議連携会員,(一社)情報処理学会理事,NPO産学連携推進機構理事,(技組)制御システムセキュリティセンター理事,(技組)国際廃炉研究開発機構理事の他,情報セキュリティ大学院大学連携教授,カリフォルニア大学サンディエゴ校客員研究員等を兼務。

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【教育・ITフェアインデキシング】 14:00−15:20 

25日の「教育・ITフェア」企画へ出展の各社にステージ上で1分間のアピールをしていただきます。各ブースで最新機器や実践事例が展示されていますので,会場を回る際の参考にしてください。

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【シンポジウム1】 15:30−17:30  

「AI,IoTとビックデータが創るこれからの学び」

「AI」「ビッグデータ」「IoT」といった先端技術の急激な進展によって社会は今,私達の予想を超えたスピードで変化しています。コンピュータも学習し,これまで人が担ってきた役割の多くを機械が代替できるようになることは,私達の生活により大きな利便性をもたらすとともに,人に求められる役割にも大きな変容をもたらすことが予想されます。そのような時代において,人材育成もその目的や手段を大きく変えることが求められます。

そこで,本シンポジウムではこれからの社会において,人に求められるものは何か,人とコンピュータの学びの違いは何か,そして人は何をどのように学ぶべきかといった点を議論しながら,これからの人材育成について考えます。

本シンポジウムの前半では,マイクロソフトの中田氏から2015年に同社から発表された2020年のビジョン「Productivity Future Vison」の実現性とAIを取り入れた学習分析,コグニティブサービスの活用によるQAシステム等について,テクノロジーの現状と近未来について解説していただきます。

この解説を受けて後半は,CIEC熊坂会長の司会のもと,関口氏(産業技術総合研究所),妹尾氏(産学連携推進機構,CIEC前会長),荒木氏(熊本高専),中田氏の4名でパネルディスカッションを展開します。関口氏にはAIやIoT,クラウドコンピューティングの専門家として,妹尾氏には人材育成やビジネスモデルの専門家として,荒木氏には教育現場におけるICT活用の専門家・実践者としてそれぞれの視座から議論いただきます。

AIやビッグデータを活用できる時代に,何を機械に任せ何を人が担うべきか,そのとき人に求められる能力やスキルは何か,それらを身につけるために学校教育や社会人教育はどうあるべきか,テクノロジーが人の学びや営みをどう変えていくかといった点について議論が深まることが期待されます。

本シンポジウムの前半では,マイクロソフトの中田氏から2015年に同社から発表された2020年のビジョン「Productivity Future Vison」の実現性とAIを取り入れた学習分析,コグニティブサービスの活用によるQAシステム等について,テクノロジーの現状と近未来について解説していただきます。

話題提供及びパネリスト

中田寿穂(日本マイクロソフト株式会社パブリックセクター事業本部クラウドアーキテクト) 

パネリスト

妹尾堅一郎(特定非営利活動法人産学連携推進機構理事長,CIEC前会長理事)
関口智嗣(国立研究開発法人産業技術総合研究所理事兼情報・人間工学領域領域長)

司会

熊坂賢次(慶應義塾大学名誉教授,CIEC会長理事)

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【シンポジウム2】 15:30−17:30

「オープンエデュケーションの挑戦-MERLOTとの協働そしてCIEC活動のさらなる活性化へ-」

オープンエデュケーションは米国の高等教育機関を中心に発展してきました。代表的なものとしてMOOCsや各大学が展開しているOCW(Open Course Ware)が有名ですが,この概念は経済的・地理的なレベルで多くの学習者に低コストの教材を無償で提供することを可能にし,教育の機会均等を保証するためのものです。さらに,オープンライセンスのもとでは教授者と学習者は自身の目的のために教育コンテンツを自由にカスタマイズすることも可能です。しかし,このような環境を実現するためには克服すべき様々な課題が存在します。

CIECではここ数年,学会のグローバル活動の一環としてMELROT(Multimedia Educational Resource for Learning and Online Teaching)プロジェクトに参画してきました。MERLOTとはカリフォルニア州立大学(CSU)が中心となり高等教育における学習・教育の質向上のためのオンライン教材の集約・開発を目的とした国際協力団体です。そして,昨年度は9月にMERLOTの責任者であるGerard L.Hanley氏を講師としてお招きし,東京(早稲田大学),大阪(大阪教育大学)においてワークショップを行いCIEC会員にこのプロジェクトへの参加を促してきました。そしてこの度,CIECとしてオープンエデュケーションについて専門的に取り組む部会を開設することを計画しています。

そこで今回のPCカンファレンスでは,再度Gerard L.Hanley氏をお招きし,オープンエデュケーションの現状と今後の課題について考えるシンポジウムを企画しました。当日は,下記の視点を中心に議論したいと考えています。

  • オープンエデュケーションとしてMERLOTの役割と可能性
  • わが国におけるオープンエデュケーションの歩みと今後の課題
  • 高等教育におけるオープンエデュケーションの実情と課題
  • 初等中等教育におけるオープンエデュケーションの可能性とインパクト

そして,これら議論を通して従来の伝統的な学校教育の枠組みを再構成し,オープンエデュケーションのさらなる可能性を探ることで,みなさんと教育の未来について考えて行く予定です。

パネリスト

Gerard L.Hanley(Executive Director, MERLOT CSU Office of the Chancellor)
重田勝介(北海道大学情報基盤センター)
尾崎拓郎(大阪教育大学情報処理センター)
武沢護(早稲田大学大学院/高等学院)

コーディネーター

吉田晴世(大阪教育大学)

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【ラーニングスタジオ】 15:30−17:30

「電子書籍プラットフォームVarsitywave eBooksを活用した電子教科書授業体験」

このスタジオでは,大学生協の電子書籍プラットフォームVarsitywave eBooksを利用した,電子教科書を使った授業体験を行います。

 この電子書籍プラットフォームでは,講義の資料を電子書籍と同じビューアへ配信することで,教科書と資料を効果的に参照することができたり(講義資料配信機能),学生が授業内外で,どのページをどのくらい閲覧し,どんなメモをつけたか,またどんなキーワードを検索しているか,といった「学習ログ」を取得することもできます。また「アンケート」機能というクリッカーを電子書籍に内包させることで,学生の理解度や反応をリアルタイムで確認しながら進められる双方向型の授業を行うことができます。

 本スタジオでは,Varsitywave eBooksの「講義資料配信」機能や「アンケート」機能などを利用した教員が,電子教科書を使用するねらいを報告するとともに,実際に電子教科書に触れながら模擬授業を行うことで,参加者にその効果を実感いただきます。電子書籍・電子教材に関心がある方,授業改善の可能性を探っている教員の方の参加をお待ちしております。

講師

小田部荘司(九州工業大学大学院情報工学研究院)
出貝裕子(宮城大学看護学群)
馬場正昭 京都大学理学研究科

コーディネーター

三浦貴司(全国大学生活協同組合連合会

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【イブニングセッション】<ワークショップ型><交流型> 18:00−19:45

※企画主催者から事前に連絡をさせていただく場合がございます。予めご了承ください。

<ワークショップ型> 
(1)「iPadを使ったデジタル教科書の模擬授業体験会」

主催者:田中雅章(大橋学園ユマニテク短期大学)

共催者:名和輝明(京セラコミュニケーションシステム株式会社コンサルティング事業本部教育サービス課)

   :金森正晃(丸善雄松堂株式会社学術情報ソリューション事業部)

主催者が所属する学園の看護師養成校では1学年約80名の学生がデジタル教科書を使って学習しています。デジタル教科書は平成27年に導入しました。さらに,平成28年よりPowerPointなどの教材のデジタル化を推進しています。現在では,教科書の50冊中39冊の約80%の教科書のデジタル化が完了しました。

このセッションの内容は,①導入事例,②システムの仕組みの説明,③デジタル教科書を使った模擬授業の3部構成です。①導入事例では,実際にデジタル教科書を導入するまでと運用事例をご紹介します。②システムの仕組みの説明では,デジタル教科書やデジタル教材の登録・配信の仕組みとiPad用デジタル教科書アプリの操作を説明します。③デジタル教科書の模擬授業では,デジタル教科書を使った授業例をご体験いただきます。iPadの大学生向けのデジタル教科書と電子教材の基本操作の内,よく使われる機能等の体験を行います。

デジタル教科書アプリをインストールしたiPadを準備します。限られた時間ではありますが,デジタル教科書のご理解をいただけたら幸いです。

(2)「クリッカー触れて語って75分」

主催者:古賀暁彦(産業能率大学情報マネジメント学部)

講義型授業のアクティブ・ラーニング化の強力なツールとして期待されているクリッカーですが,その活用は一部の大学や先生に留まっているのが現状ではないでしょうか。本ワークショップは,より多くの授業でクリッカーが使われるためには何が必要なのかを一緒に考えていくことを目的に企画しました。すでにクリッカーを活用されている大学の教職員の皆様はもちろんのこと,活用検討中の方を含めクリッカーの利活用に関心を持たれている方であればどなたでも参加可能です。  

当日は,現在国内でクリッカーのシステムを提供している朝日ネット様,内田洋行様,デジタル・ナレッジ様,テラダ・レノン様,4社のご協力のもと利用環境を構築し,グループに分かれてクリッカーを使ったミニ授業のコンテンツを制作・発表します(予定)。制作~発表のプロセスを通じて,各社のクリッカー特徴を認識したり,クリッカー活用全般に関する課題や今後の可能性を探っていきたいと思います。

皆様の参加の「クリック」をお待ちしております。

(3)「micro:bit ではじめるマイコンプログラミング」

主催者:笹倉理子(電気通信大学)
共催者:浅本紀子(お茶の水女子大学)

教育用マイコンボードmicro:bit を用いた,初心者や低年齢の学習者のプログラミング学習がテーマです。micro:bit はプログラム環境が日本語化されており,小学生から大人までマイコンプログラミングに親しめます。 私たちは,平成28年よりmicro:bitを用いた高校生向けの授業を体験授業を実施しています。また,この教材を活用して,平成29年度に子供向けのワークショップや,指導者対象のプログラミングの授業を実施しました。 micro:bit で,実際に簡単なプログラムを作成して,動かしてみましょう。プログラミングがはじめての方も気軽に体験できます。インターネットに接続できる iPad や iPhone,ノートPCをご持参ください。iOS の方は,事前にApp Store より micro:bit のモバイルアプリをダウンロードしてください。http://microbit.org/ja/guide/mobile/

(4)「サイバー攻撃確認!インシデントレスポンス机上演習(TTX)体験」

主催者:山田夕子(社会医療法人愛仁会,公認情報セキュリティ監査人補)

昨年の企画では,ゲーム形式でのインシデントレスポンス体験を行った。今年は,組織におけるパニックをテーマにしたシナリオを用いて,サイバー攻撃による被害発生時の対応を考える場を机上演習(TTX)として設けたい。通常の机上演習は,半日以上の時間をかけて行われることが多いが,今回はその入門編として1時間程度の短縮版を行う。また,マルウェア解析等技術的な対応は選択肢の呈示と選択のみにとどめる。あくまでインシデント発生時の情報伝達・情報開示についての考察を中心とし,ロールプレイを行った後,場面設定の中での成果物の作成,チームでのまとめの発表を行う予定。まとめに使用する文具等は準備するが,ノートPCを持ち込んでの発表も可。参加にあたって,セキュリティ技術に関する特別な知識は求めないが,以下の語句について事前に辞書等で調べていただくことをお勧めする。 

キーワード:組織パニック,エリートパニック,TTX

※本演習では,緊迫した状況を想定したロールプレイを実施するため,参加者の一部が大きな声を出す,机を叩く等の事態が起こる可能性があります。音声に過敏な方,フラッシュバック等による健康への影響が懸念される方は,当日,参加の際に,イブニングセッション主催者に申告してください。参加については自己責任でお願いいたします。なお,当日,医療スタッフの配備は致しかねますのでご了承ください。

(5)「経済学の理論用学部生講義で使えるWindows用ソフトウェア」

主催者:小川健(専修大学経済学部国際経済学科)

経済学ではソフトウェアの活用といえばデータを統計的に処理する実証と数値計算を中心とするシミュレーションが中心であり,理論に使えるソフトウェアと言えば(高額だったり,経済系の学生が不慣れなプログラミングが必要だったり,見た目で式の整理がされなかったりと)学部生には不向きな大学院生以上を念頭にしたソフトウェアが主で,学部生用の教育には活用が少なかった。本主催者は学部生用の基礎理論の講義におけるソフトウェアの活用を目指して,MicrosoftMathematicsを中心にその活用法を模索してきた。今回のイブニングセッションでは昨年度に引き続き,経済学の学部生用の基礎理論における講義などで使えるWindows用ソフトウェアの紹介とその利用法を扱う。今回もMicrosoftMathematicsを中心とはするものの,他の類似のソフトウェアとの比較・情報交換も行う。Windows用ノートPCを持つ場合は持参が望ましいが,無くても参加できるようにする。

 

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<交流型> 
(1)「本当にあった怖いIT不活用ばなし〜大学働き方改革のために〜」

主催者:木村修平(立命館大学生命科学部)
共催者:長澤直子(立命館大学大学院社会学研究科)

本セッションでは,大学の教務・事務に関わるITの非効率な利用方法をテーマに参加者からの話題提供と解決策の模索を図る。ITとは本来人間のタスク遂行の効率を上げるために活用されるべきものだが,残念ながら多くの職場では必ずしもそのように使われておらず,むしろ逆にITがその妨げになっている場合がある。大学においても同様で,ITの誤った使われ方がしばしば教員や職員に不必要な負担を強いている。代表的な事例として神Excel問題が挙げられる。本来表計算ソフトであるはずのExcelを紙の書類作成のツールとして運用することで人間が不合理な負担を強いられるという現象で,河野太郎・内閣府特命担当大臣(当時)がTwitterで取り上げたことで注目を集めた。こうした現象をIT不活用事例として定義し,参加者が実際に直面したIT不活用体験を紹介してもらい,参加者全員で解決のための方策を検討する。

(2)「大学生協PC講座のスタッフの成長と育成を考える」

主催者:情報生活サポート研究会,CIEC九州支部・大学生協九州事業連合
共催者:CIEC生協職員部会,全国大学生協学びと成長事業協議会

大学生協PC講座は約100大学で開講され受講生も17,000名に至っています。九州地区だけでも300人を超えるPC講座スタッフ(学生スタッフ)は,事業連合や各生協が実施する研修,担当職員や先輩スタッフによるOJT,チーム内での振り返りやディスカッションなど様々な手段・機会によって育成され,成長していきます。一方で,その育成方法については試行錯誤が続けられています。そこで今回のイブニングセッションでは,「PC講座スタッフの育成プロセス」をテーマに取り上げ,各地からの事例報告を行うとともに,PC講座スタッフ研修の内容やスケジュール,模擬講座の手法,先輩スタッフの役割など,具体的なテーマについて少人数のグループに分かれて情報交換や議論をし,交流を深めていきます。PC講座に関わられている学生スタッフ,生協職員・理事の方々はもちろん,情報教育に関する知見をお持ちの研究者・教職員の皆様のご参加を歓迎します。

(3)「VRコンテンツ制作環境を利用した新しい教育手法」

主催者:米満潔(佐賀大学クリエイティブ・ラーニングセンター)
共催者:古賀崇朗,永溪 晃二,河道 威(佐賀大学クリエイティブ・ラーニングセンター)

:中村隆敏(佐賀大学芸術地域デザイン学部)

2017年度に,本学では,これまでデジタル表現技術者養成プログラムのパソコン演習室があった建物内に,新規にパソコン演習室,バーチャルスタジオ兼モーションキャプチャスタジオ,デジタルファブリケーション室の3部屋を整備した。これにともない,建物名を総合研究1号館に,組織名もeラーニングスタジオからクリエイティブ・ラーニングセンターへと変更した。これまでの映像制作に加え,新しい設備を利用したVRコンテンツを含むコンテンツ制作へと活動範囲を拡大した。2017年度の授業での作品制作や課外活動において,VRコンテンツ制作やモーションキャプチャデータを使った3DCGアニメーション制作も実施した。今後は,他大学や企業・自治体との共同研究や制作協力にも展開をしていく予定である。参加者の皆様に,施設をご紹介するとともに,教育への利用方法について意見交換を行いたい。参考URL: http://www.clc.saga-u.ac.jp/

イブニングセッションで紹介する設備を佐賀大学クリエイティブ・ラーニングセンターにて、実際に体験していただくイベントを開催いたします。
イブニングセッションに、参加された方でも参加できなかった方でも、当設備に興味を持たれた教職員や学生の皆様に、実際に設備を見て・体験していただく機会を設けました。
2018PC カンファレンスからのお帰りに、ぜひお立ち寄りください。

VRコンテンツ制作環境体験会事前申込

日時:2018年8月26日(日)15時 ~ 17時
場所:佐賀大学クリエイティブ・ラーニングセンター

(4)「大学生協の電子書籍ビューワを活用し新しい教育を創造するには」

主催者:板倉隆夫(鹿児島大学・名誉教授)
共催者:藤井諭(大学生協九州事業連合・事業推進部学び事業推進グループ)

ラーニングスタジオでの「VarsityWave eBooks」の体験を受けて,(もちろんラーニングスタジオに参加していない人も歓迎いたします)大学生協の電子書籍や講義資料の配信機能を使用して,学生にどのような学びを提供できるかを,三か所で討論しながら深めます。
また,教員の望む機能やどういうサポートがあれば授業が円滑になるのかを闊達に意見交流し,将来のあるべきICTを用いた教育の姿を出し合います。教える側からだけでなく「教わる側(学生)」「システムを作り,サポートする側(大学生協)」「コンテンツを作る側(出版社)」など,幅広いステークホルダーで議論することで,新しい教育を創造するにはどんな授業や,授業を支える機能やサポートが必要なのかを出し合い,今後のICT機器を活用した教育の可能性を探ります。

(5)教師が作る「本当にインタラクティブなデジタル教科書」

主催者:曽我聡起(千歳科学技術大学)
共催者:中村泰之(名古屋大学),川名典人(札幌国際大学),中原敬広(合同会社三玄舎)

2020年からのデジタル教科書の本格利用に向けて様々な研究や取り組みが行われている。我々はこれまで教師自らが「本当にインタラクティブなデジタル教科書」を作成できる環境構築を目指し,様々な活動を行ってきた。その中でも,学習管理システムと連携することで学習者の学習状況・習熟度を管理し,かつ教員からのフィードバックも可能な教師と学習者の双方向性を持ったデジタル教科書とその作成環境を開発し実際の授業等で実証実験を行っている。デジタル教科書の作成には,専門的な知識がなくとも手軽に誰でもインタラクティブなデジタル書籍を制作できるApple社の無料アプリケーションiBooks Authorを用いた。

今回のイブニングセッションでは,これまでの我々の取り組みや実際に開発したデジタル教科書とその制作過程を紹介し,今後デジタル教科書を教員自らが作り,提供していくスタイルの可能性について,意見交換を行う。

(6)「一教具としてのタブレット導入を成功させるために必要なこと」

主催者:CIEC小中高部会

新学習指導要領において,情報活用能力が,言語能力,問題発見・解決能力等と同様に「学習の基盤となる資質・能力」と位置付けられ,「各学校において,コ ンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用するために必要な環境を整え,これらを適切に活用した学習活動の充実を図る」ことが明記されるなど,今後の学習活動において,積極的にICTを活用することが想定されています。
CIEC小中高部会では,「ICTの教育的な活用」「新しい学びの創造」という視点のもと,校種や職種を越えて初等中等教育に関する研究を行ってきました。プレカンファレンスでの授業実践例等の紹介と議論を踏まえて,より本音での交流を行います。
小中高の教職員の方はもちろん,タブレット導入に関する興味関心をお持ちの研究者・企業の皆様のご参加を歓迎します。なお,このセッションで取り上げたい問題や課題がありましたら,下記宛にご連絡ください。
連絡先:吉田 賢史 (早稲田大学高等学院) k.yoshida★waseda.jp  ※「★」記号を「@」記号に置き換えて下さい

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8月25日(土)

【教育・ITフェア】 10:30−17:00

IT技術の進歩により,私たちの生活は大きな変化を遂げています。毎年多くの教育関連企業の方にご出展をいただいております。各分野の「最新」「最先端」の技術の情報が入手でき,実際に機器やソフトを試すことができます。教育・研究素材の収集や交流の場として大変好評を得ております。ぜひ会場にお寄りください。

会場図 C101・C102(PDF:14KB)
会場図 C201・C202(PDF:13KB)
企業展示ブース番号(PDF:47KB)

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【分科会】 

口頭発表 8月25日(土)9:00−11:55 15:30−17:25 / 8月26日(日)9:00−11:25
ポスター発表 8月25日(土)14:00−15:00(発表者立ち会い時間) 

<口頭発表テーマ>

8月25日(土)
9:00−11:55
8月25日(土)
15:30−17:25
8月26日(日)
9:00−11:25
A:大学生協(1) A:大学生協(2) A:eラーニング
B:語学教育 B:デザイン教育 B:科学教育
C:情報教育(1) C:情報教育(2) C:授業方法
D:データ活用・意識調査 D:SNS D:映像・画像
E:学外連携 E:教育・学習のプラットホーム E:協調・アクティブラーニング
F:プログラミング教育(1) F:電子教科書 F:プログラミング教育(2)

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【CIEC団体会員発表セッション】 9:00−11:55

CIEC団体会員による各団体の最新の製品・サービス等やそれらを用いた事例・成果についての発表セッションです。質疑応答や意見交換等も行います。

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【レセプション】 18:00−19:45 

2日目の夜に行われるレセプションは参加者のみなさまを歓迎する立食パーティです。和やかな交流,懇談の場です。お気軽にご参加ください。(参加費:5,000円)

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8月26日(日)

【セミナー1】 12:00−13:30 ・ [セミナー3] 13:45−15:15  

「デジタル教科書「当たり前」時代の到来を前に」

※本セミナーは,テーマを共通とし,セミナー1,3の時間帯に分けて二部構成で実施します。 通しでご参加いただく方にも,セミナー1のみ,セミナー3のみ参加の方にも議論にご参加いただけるよう調整中です。

今年2月,「デジタル教科書」を正式な教科書と位置付ける学校教育法改正案が閣議決定されたとの報道は記憶に新しいところです。順当に行けば2020年には小中学生にとってデジタル教科書が「当たり前」の時代が始まることになります。2020年に中学校3年生の生徒が大学に入学してくるのは2023年ということになりますが,果たして本当にデジタル教科書が「当たり前」の時代が始まるのでしょうか...。

本セミナーでは,こうした情勢を踏まえて,数年後の大学教育の現場を想像してみましょう。学校教育法改正に向けた動きとその背景,この間各地ですすみ成功例も失敗例もたくさん出てきた教室へのタブレット端末導入事例とそこから得られた知見も共有できればと考えています。同時に,ここ数年大学生協が取り組んできたデジタル教科書の普及実践とそこに関わって来られた先生方・学生・生徒の体験を紹介していただきます。もしかすると先生方・サービス提供者の意図や思いと,実際にデジタル教科書を使ってみた学生・生徒の感じ方との違い,温度差が如実に表れるかもしれません。果たして学生・生徒にとってデジタル教科書は「当たり前」に使い勝手の良い教科書として定着し得るのか,教育と学びにとっての可能性とこれから取り組むべき課題はなにか,大いに議論したいところです。

こうした情勢・知見・事例を話題として,デジタル教科書時代の教育・学びのありようや授業風景の未来図を,参加者のみなさんとともに想像し,考え,話し合ってみたいと思います。デジタル教科書に関心をお持ちの先生方,デジタル教科書時代はまだまだ先なのでは?と懐疑的な方々,サービス提供者としてどうすればいいか悩んでいる大学生協職員のみなさん,是非ともご参集ください。

 

セミナー1では,①学校教育法改正「デジタル教科書」解禁の背景,教室へのタブレット端末導入事例とそこから得られた知見,について話題提供するとともに,②すでに「デジタル教科書」を導入された教室を体験した学生の経験談と感想を共有いただいて,ご参加いただいたみなさんとともに「これからの教室」について考えてみたいと思います。

セミナー3では,セミナー1の論議を簡単にまとめたうえで,セミナー1-②で登壇いただいた学生に向けてデジタル教科書を用いた授業を設計し実践された先生方からその背景,評価,学生からの反応を受けた課題について共有いただき,ご参加いただいたみなさんと今後の展望,課題について議論を深めていきます。

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【セミナー2】 12:00−13:30 

 「MERLOTアンバサダーになろう -OERをいかに評価するのか-」

MERLOTアンバサダー(大使)とはある種の比喩で,デジタルコンテンツの世界と印刷物に代表される実物のコンテンツの世界とを自由に行き来できる人材のことを指します。

この人材は,専門分野の専門知識を持ち,デジタル,マルチメディアリソースで作成された学習コースで教え,学内のイノベーターとリーダーとしての関心と意欲を持っていることが必要とされます。 実際にMERLOT大使になるためのステップは,まず,MERLOTの使用に関する深い知識とスキルを身につけることです。そしてそれから次のステップからなります。

step1:MERLOTの登録メンバー(無料)となり,プロフィールを作成する。

step2:自分の分野で日本語OERのコレクションを構築し,コースで使用できる少なくとも2つのOERの個人コレクション(教材・コースなど)を管理する。

step3:MERLOT内の少なくとも5つのOERに対してレビューする。

step4:MERLOT内で少なくとも3つの学習課題を設計する。

以上のことが求められます。

このセミナーでは,MERLOTアンバサダーになるためのプロセスすなわち「資格」を取得する方法を紹介し,参加者がこのプロセスを修了する体験をします。

これからは教員の業績評価として,学術論文と並んで,授業コースやデジタル教材コンテンツをどのように評価すべきかが課題となってきます。興味ある方は是非ご参加下さい。

<参加にあたって>

・参加希望の方は,できるだけ事前にmerlot@list.waseda.jpにお申し込みください(氏名,所属)。

もちろん,飛び入りでの参加も歓迎します。

・MERLOTを事前に閲覧して下さい(少なくともStep1を経験)。

MERLOT登録方法は,下記のURLにマニュアルがあります。参考にして下さい。

http://www.f.waseda.jp/takezawa/ciec_merlot/

・各自,パソコンをご持参ください。(ネット環境は熊本大学に提供していただきます)

 

講師

Gerard L.Hanley(Executive Director, MERLOT CSU Office of the Chancellor)

コーディネーター

吉田晴世(大阪教育大学)
武沢護(早稲田大学大学院/高等学院)

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【セミナー4】 13:45−15:15

「CIEC会誌『コンピュータ&エデュケーション』をより良くするために
-学会のさらなる発展に資する会誌を目指して-」

CIEC会誌『コンピュータ&エデュケーション』誌は,コンピュータやネットワークを活用した教育や教育実践に関する研究を論文にまとめて投稿し発表する場として,1996年の創刊以来,1年に2回のペースで刊行し,44号まで発刊を重ねてまいりました。「教育」を基本軸に様々な分野からの投稿が見られるのも,本誌の大きな特徴の一つです。

会誌をより充実させるとを目的に,PCカンファレンスでは2009年以来,編集委員会がセミナーを開催しております。「CIEC会誌『コンピュータ&エデュケーション』をより良くするために」という一貫したテーマのもと,論文の書き方,リサーチの方法,なぜリジェクトされるのか,歓迎される原稿とは,求められる論考と期待される内容,教育調査データの活用,研究と論文の質向上について,皆さんと考えてきました。
CIECは,教育と学びにおけるコンピュータおよびネットワークの利用のあり方等を研究し,その成果を普及することを目的とした学会であり,研究成果の普及の手段として会誌の役割が重要であることは言うまでもありません。そこで,今回のセミナーでは,これまでに会誌に掲載された論文なども取り上げながら,関連研究を踏まえてどのように問題設定を行っているのか,どのような研究手法を用いているのか,どのように解析・考察をしているのかなどについて確認し,取り上げた論文から学ぶ点を共有することにより,皆さんの執筆・投稿への一助としていただければと思っています。
ふるってご参加いただけることをお待ちしています。

パネリスト

中村泰之(名古屋大学,CIEC会誌編集委員)
籠谷和弘(関東学院大学,CIEC会誌編集委員)
浅野純一(岡山理科大学,CIEC会誌編集委員)
松浦執(東京学芸大学,CIEC会誌編集委員)

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