分科会タイムテーブル 詳細

所属は2006年4月5日現在のものです。

開催日時別一覧

上の開催日時に対する会場は下記の通りです。

遠隔教育と国際交流

1 北陸地区双方向遠隔授業システム試行運用から見えてきたこと
平成17年度に導入された北陸地区双方向遠隔授業システムを利用して、平成17年度後期からいくつかの試行授業が実施された。教員、学生双方にとって全く新しい授業形態であり、かつシステムとしても新しいため、実際の授業においては、システム、利用者それぞれが原因であるトラブルがあったことも事実である。本報告では、上記試行授業において教員、学生に対して実施した授業アンケート結果の分析および実際に発生したトラブル解決方法探求の過程を通して、双方向遠隔授業システムには、どのような授業内容、授業形態が適しているのか、通常授業では実現困難であるが、大学間連携による複数大学・キャンパス間双方向授業によって初めて実現しうる授業科目の開発は可能なのか、ハードウエアとしての双方向遠隔授業システムの問題点はどこにあるのか、などについて検証を行い、その結果について発表したい。
登壇者堀井 祐介(金沢大学)
共著者田中 一郎(金沢大学) 、高畠 勝之(NTT西日本)
2 リアルタイム配信型遠隔講義・オンデマンド用の教材作成システムの開発
インターネットの普及、回線の高速化により、教育現場でインターネットを使用した授業はもうはや当たり前のようになってきている。インターネットを利用した講義の形態は、一般に2つに分かれる。一つ目は、講義資料や授業の動画などを組み合わせたマルチメディア教材をサーバーに置くオンデマンド型講義である。2つ目はリアルタイム配信型遠隔講義である。本研究のシステムでは、サーバーのOSがLinuxを、動画配信ツールはReal社のHelixサーバー(basic版)といった無料ツールを組み合わせてリアルタイムストリーミング配信によるリアルタイムで教員のパソコン画面と講義風景を配信し、かつそれを録画し ておいてオンデマンドでも利用できるようなシステムを開発し、それを評価 する。これより、今までの遠隔講義システムの導入費用が高い、及び講師がオンデマンド用教材作成できず、専門家に頼るしかないといった問題を解決できるという効果が期待できる。
登壇者xongvilay khamphouvanh(獨協大学大学院)
3 情報センター職員の情報交換をめざして
ACM SIGUCCS (Special Interest Group on University and College Computing Services) の秋期会議の参加報告を中心として、日本における情報センター等の技術職員が情報交換するための組織化について提案する.上記の秋期会議は、米国の大学の情報処理センター/メディアセンターなどで働く職員(教員というよりも事務職員や技術職員を中心)の情報交換を中心としたものであり、発表しやすいような支援体制がいろいろと工夫されていた.日本でもこのような会議を組織できないだろうか.CIECとして何ができるか考えたい.
登壇者中西 通雄(大阪工業大学)
4 受講者観察システムにおける動画像取得とサッケード検出の高速化
次世代WBTシステムの構築を目指して受講者観察システムの研究が行なわれている。このシステムでは読書時に発生するサッケードと呼ばれる眼球運動の有無に着目することで、学習への集中度を観察する。サッケードは約30msecで発生するため、それを観測するにはビデオレート(1秒あたり30コマ)での画像解析が必須となる。受講者観察システムではこれを実現するため、初めに学習状況をDVカメラで撮影しIEEE1394によりビデオレートでの動画像取り込みをPCで行い、次に各コマに映った顔画像から目領域を抽出し、眼球の黒目中心座標を計算することでサッケードの検出を行う。本論文ではビデオレートでの動画像取得と目領域の抽出方法、さらにこれまで構築してきたサッケード検出アルゴリズムを改良し高速化を図ったのでその手法を報告する。
登壇者森野 聖治(愛媛大学大学院理工学研究科)
共著者中川 祐治(愛媛大学総合情報メディアセンター)
5 幼小中一貫におけるマルチメディア教育の教材・単元開発 -3-
広島大学附属幼・小・中学校では、「確かな学力を基にさまざまなメディアを駆使して多文化を理解したり、人々と国際的にコミュニケーションしたりする能力」を「国際コミュニケーション能力」と定義している。その育成をめざし、国際交流学習とマルチメディア学習が効果的に融合させる形での研究開発を進め3年目となる。本研究では国際的コミュニケーション能力の内、「大量の情報の中から必要な情報を主体的に読みとり、効果的に活用する能力」の育成を目的として、各校種における「マルチメディア学習」の教材・単元開発をし、従来の情報教育的単元をそれと関連づけて配置し、実践を積み重ねている。本発表においては、主に映像を用いて自分たちの気持ちや考えを伝えていく活動やメディアリテラシー教育の基礎となる中学校1年生の単元「写真で4コマ漫画を作ろう」の実践を中心に発表する。
登壇者簑島 隆(広島大学附属三原中学校)
共著者山本 透(広島大学大学院教育学研究科) 、大和 浩子(広島大学附属三原中学校) 、山? 裕昌(広島大学附属三原中学校) 、三田 幸司(広島大学附属三原小学校) 、谷川 佳万(広島大学附属三原小学校) 、横村 弥生(広島大学附属三原小学校) 、金岡 美幸(広島大学附属三原幼稚園) 、長松 正康(広島大学大学院教育学研究科)
6 幼小中一貫における国際交流学習の教材・単元開発3
広島大学附属三原学園では、国際的コミュニケーション能力を育成するために、幼小中一貫教育力を基盤とした国際交流学習のためのカリキュラム開発をめざす具体的な取り組みとして、教材・単元開発を目的とした研究を進めている。ここでのねらいは、園児・児童・生徒を取り巻く社会のグルーバル化が著しいこの21世紀において、世界の中の日本に生まれた私たちが幼小中段階でどのような国際的コミュニケーション能力を身につけるべきかを考えることである。本学園の児童・生徒実態の調査によると、外国の方と交流することに対しては、積極的な様子を見せる子どもがいる一方で、自分の思いを書いたり、話したりすることに苦手意識を持っていることが明らかになった。本研究は、幼稚園、小学校、中学校とも、広島大学の留学生を主とした直接的な体験活動を通して、コミュニケーションスキルの向上をねらいとした学習単元と評価方法を中心に発表する。
登壇者松尾 砂織(広島大学附属三原中学校)
共著者深澤 清治(広島大学大学院教育研究科) 、洲濱 美由紀(広島大学附属三原幼稚園) 、松浦 伸和(広島大学大学院教育研究科) 、岡 芳香(広島大学附属三原小学校) 、加藤 秀雄(広島大学附属三原小学校) 、杉川 千草(広島大学附属三原小学校) 、朝倉 匡夫(広島大学附属三原中学校) 、居川 あゆ子(広島大学附属三原中学校) 、桑田 一也(広島大学附属三原中学校)
7 フランスとのテレビ会議の運営と問題点
フランスの高校と行ったテレビ会議について報告する。現在までパリの高校と4回、ボルドーの高校と1回行っている。何れの学校も日本語を学習しているフランス人の生徒と、フランス語を学習している日本人の生徒との間で行っている。パリの高校とはnicetomeetyou というシステムを使い、ボルドーの学校とはmarratechというシステムを利用している。何れも直接のやり取りではなく、設置されているサーバーを介して行っているものである。回線の問題やFire Wallなどさまざまな問題があり、著者が渡仏して問題点の割り出しを行って解決策を探っている。発表では、テレビ会議の利点や問題点、運営について、技術的な問題も含め、具体的に報告したいと考えている。
登壇者山崎 吉朗(日本私学教育研究所)
共著者櫻木 千尋(カリタス女子中学高等学校)